戸塚刺しゅう協会

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2007.08.07

大地の実りと我らが暮らし 2009年 ポスター作品

戸塚貞子会長制作 2009年 戸塚刺しゅう展示会ポスター作品

「大地の実りと我らが暮らし」


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◇画像をクリックすると拡大画像が開きます◇

作品サイズ:タテ約100cm×ヨコ約140cm

作品のテーマは「フォークロア」。
「フォークロア」とは古くから伝承されている風習や自然への知恵などを言います。
昔の人たちは、自然の恵み、大地の実りに感謝し、自然との共存を大切にしていました。
現代の私たちは、日々進化する生活の中でつい便利さを優先してしまい、自然の大切さを忘れてしまいそうになります。
そんな今、自然と共に生きてきた昔の人たちの暮らしの素晴らしさを、見直していただきたいと思い、この作品を刺し進めました。

この作品は、自然も動物も人間も皆が必要としている“大地”をイメージした暖かい色使いにしています。
皆様の心へ大地の温もりが届きますように・・・

 

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  作品のテーマは「フォークロア」。
例年になく異常気象が増え、大変気にかかるところですが、経済優先の社会が結果的にはわたしたちの大切な地球を痛めつけているのかもしれませんね。「もうやめて!」と地球の悲鳴や警告が聞こえてくるようです。
額に汗して働き、ものをつくり、育て、収穫する。自然の恵み、大地の実りを感謝していただく、そして感謝や畏敬の気持ちを祭りであらわす、そんなつつましく自然とともに生きてきた先人たちの暮らしを今再び、見直してみたいものですね。
そんな気持ちをこめて、今回のポスター作品は制作してみました。

“刺しゅう”のポイントは・・・
図案はヨーロッパの田舎をイメージしたノスタルジックな雰囲気にしてみました。地球にとって神とも言える「太陽」、家族との暮らしを営む「家」、わたしたちの暮らしをささえてくれる牛馬や羊、ぶたなど身近な「動物たち」、喜びの表情で楽しげに祭りで踊る「村人たち」、自然の恵みの「野菜や果物」、そして「花や小鳥」などなど素朴なモチーフがこの作品にはあふれています。
配色のイメージも、あたたかみのある暖色系の朱色やえんじなどを地色に使い、それぞれのモチーフはフォークロア調の華やかな色彩でステッチしています。

また大きな特徴として、刺しゅうのテープ使いがあります。民族衣装によくみられるカラフルなチロリアンテープのようなリボン状のテープを縦横斜めに配置して、図案を区切っています。ミシン刺しゅうならばあっという間にできるテープも、手刺しゅうでは一針一針連続模様を根気よく刺していって、やっと1本ができあがります。そんな時間を積み重ねて、模様や配色に変化をつけた、カラフルでかわいらしいたくさんの刺しゅうテープが生まれました。

シンプルな形も連続模様にすると、装飾効果が生まれて楽しいものです。みなさんも自分だけのかわいい連続模様をステッチしてみてください。バッグにあしらうだけでも、素敵な手作りバッグに。自分の手から生み出される刺しゅうはかけがえのない、自分の分身のような宝物になります。

何でも機械がやってくれる時代だからこそ、手を使って、時間をかけて生み出すものにわたしたちは心ひかれるのかもしれません。

これからもより一層、刺しゅうの楽しさ、魅力を多くの方にお伝えして、ご一緒できたら幸いです。

                                 戸塚刺しゅう協会会長 戸塚貞子

 
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