2023.03.29
ひとはり日記 2023.3.29
春は色々なことが動き出す季節ですね。
鳥は賑やかになりますし、景色も少しずつ華やぎ、どことなくソワソワとした空気を感じます。
娘も暖かくなってまいりますと少しずつ寝相が悪くなり、心の中で私は彼女のそのような様子を「啓蟄…」と呼んでいます。
そしてまた、春は昼ビールが一番おいしい季節だと思うのです。
日の当たるところで、ビールを飲み、重たくない(重量的にも内容的にも)本を読んだり、いつの間にかウトウトしたり…、
そういうことが似合う季節だなと思います。
そこで今日は美味しいビールの話ではなくて、先日読んだ本のご紹介です。
「心淋し川」 西條奈加
読まれた方ありますでしょうか。直木賞受賞作品なのでご存知かもしれませんね。
「心淋しい」と書いて「うらさびしい」と読むことをこの本で初めて知りました。
長屋住まいの人たちのお話で、
あちらに行けば幸せになるのかもしれない、けれどもこちらに行くことが自分の心にかなうこと…といったような
(説明が下手で申し訳ない)それぞれの人生の岐路が描かれています。
様々に感じ入るところがございまして、読後の余韻が心地よかったものですから、
立て続けに同じ作家の方の「まるまるの毬」を読みました。
阪急電車の京都線に乗車中に読み終えたのですが、
京都観光で沢山の方がご乗車の中、涙が止まらなくなりました。
阪急の京都線には乗っているだけでお花見ができるほどに綺麗に桜が植わっている場所があるのですが、
涙でかすんだ先にその美しい桜を見たもので、尚心がいっぱいになりました。
横にいらした学生さんにはギョッとさせてしまったかもしれませんが、
いい気分転換になりました。
桜には何かしら力がありますね。心がいっぱいになります。
会館の近くを流れる夙川沿いの桜もこの週末が盛りかと思います。
下の写真は今週火曜日に撮影したものです。
川にかかった桜が本当にきれいです。
夙川のお花見・散策がてらぜひ会館に遊びにいらしてくださいませ。
綺麗な糸や布を見て、書籍を広げて、次は何を作ろかなと考えるだけでも楽しくなっていただけるのではないかと思います。
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