作品サイズ：タテ約80cm×ヨコ約80cm
昨今のニュースで何度となく聞かされる子供への虐待やいじめ、
意味もなく人を傷つける十代の若者…。
心を痛める事件が最近急に増えたように思います。
もう一度いのちの大切さを考えることからはじめないと
子供たちも若い人も、そして大人たちもどこへ
進んでいってしまうのかと不安でいっぱいになります。
刺しゅうで何の役に立てるかはわかりませんが、
私たちはお互いに慈しみあい、支え合って与えられたいのちを
輝かせていきたい…というテーマでこんな作品をつくってみました。
人もこの地球という星に生まれた自然の一部です。
人のいのちだけ大切にしてもそれは人間のエゴ。
地球という星の素晴らしい自然を大切にしながら人も動物も植物たちも
生きられる世界がずっと長く続いていけることを祈りつつ…。

この作品は2001年度の全国で開催される「戸塚刺しゅう展」を
お知らせするポスターのために制作された作品です。
（一部地域では使用していない場合もあります）

＜作品メモ＞
左右の花のボーダーを白の麻地に刺し、中央の鳥のいる円形は
何枚かの別布に刺し、土台の白布の上に順に重ねています。
さらに鳥たちも別にその形を刺して同じように上に重ねてとめつけています。
また強烈なアクセントとなっている真っ赤なハートも別布に
赤い糸の地刺しでうめつくしたものを貼り付けています。
ですから、実際の作品はレリーフのように立体感を感じる作品となっています。
いのちの輝きを象徴する赤いハート、自然がつくりだしたアート、美しい花たち、
そして木々や鳥たち、ビビッドな色使いで生命感あふれる作品と感じていただければ幸いです。